FX(外国為替証拠金取引)の動向調査を実施(2016年)~為替相場変動事象が影響し、預り残高は減少、取引高は大きく増加~

◆ 2016年3月期の市場規模(預り証拠金残高)は1兆2,574億円、前年同期比4.6%減
2016年3月期の市場規模(預り証拠金残高)は1兆2,574億6,000万円となり、前年同期比4.6%減であった。市場は堅調に推移しているが、為替相場が大きく変動する事象が続いたことで一時的に減少した。

◆ 2016年3月期の口座数は575万口座、前年同期比8.3%増
財務基盤の増強、コンプライアンスの徹底など企業の健全性・信頼性の向上に注力、投資環境の健全化や顧客利便性の向上が進み、2016年3月期は前年同期比で8.3%増の575.5万口座であった。

◆ 2016年3月期の年間取引高は5,003兆円※ (※百万通貨は1億円として換算)、前年同期比18.6%増
2016年3月期は、前年同期比18.6%増の5,003兆6,537億円※(※百万通貨は1億円として換算)と大幅な増加であった。この1年内に幾度となく発生した為替相場が大きく変動する事象によって、取引高が大きく伸長した。

◆ 2017年3月期は市場規模1兆3,230億円、616.5万口座、年間取引高4,778兆円※を予測
FX業界では、一層コンプライアンスの徹底と顧客サービスの充実が図られ、投資環境の健全化と適正化及び、顧客利便性が向上してきている。同時に、新規商品ラインナップの拡充も進められ、システムトレード、スマートフォン向けの取引ツールの充実も図られている。こうした企業姿勢や取引環境の向上、為替相場変動要因となる事象の発生などの動向から、2017年3月期の市場規模(預り証拠金残高)は1兆3,230億円、口座数は616.5万口座、年間取引高は4,778兆円※(※百万通貨は1億円として換算)を予測する。

(矢野経済研究所:2016年11月1日)

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